2011年4月11日月曜日

読書冊子「pieria 発見と探究への誘い」できあがりました!
──編集室だより③


表紙デザイン:細野綾子
本文デザイン:木下弥
東京外国語大学出版会&附属図書館
発行日:2011年4月1日
A5判・並製・80頁・無料配布

 毎年春に発行している読書冊子「ピエリア」の第3号ができあがりました。今号はふたつの特集を組みました。

 ひとつは例年ご好評をいただいている「外大生にすすめる本」。今回も先生からオススメの本をご紹介いただきました。“読書”や“知”の入口にふさわしい本を新入生に寄り添うようにお選びになる先生や、ご自身の読書や研究などの方法論を垣間みせるようなすこし骨のある本をお選びになる先生まで。今回はより外大らしく外国語で書かれた原書も取り上げていただくようにお願いしました。外大の新入生や在学生に限らず、一般読者の皆さんにも手にとっていただきたい本がたくさん集まりました。

 そしてもうひとつの特集は「ホネ・ノ・アル新書」。一瞬スペイン語かポルトガル語かと見まがうかのようなこの文字面。じつは「骨のある新書」のことなのです。「そう、かつての新書には骨があった」。これがこの特集をつくるときの合言葉でした。今福龍太先生のご協力のもと読書人必見の、これまでなかった新書特集にしあがっています。ほかにも、ご自身の魅力的な研究対象についてそれぞれの先生が書かれたエッセイ「フィールドノート」や、在学生が果敢にも先生へのインタヴューに挑戦した「わたしの読書道」など、読みごたえ満載です。

 ささやかではありますが、じつはすごく野心的なこの読書冊子を、全国の書店にも置いていただこうといま考えています。ご興味をお持ちになった書店員さんは編集部(tufspub@tufs.ac.jp)までぜひご一報ください。学内では附属図書館2階入口や外大生協で、無料で配布されていますのでぜひ手にとってご覧ください。


pieria【ピエリア】2011年春号 発見と探究への誘い 目次

【新入生へのメッセージ】
探究するこころ  吉田ゆり子

◎外大生にすすめる本
【巻頭エッセイ】
批判的思考と実践のために──美学と詩学のすすめ  和田忠彦
【本学教員が外大生にすすめる本】
新井政美 今井昭夫 小川英文 小田淳一 風間伸次郎 加藤晴子 菊池陽子 佐々木あや乃 佐藤公彦 宗宮喜代子 武田千香 千葉敏之 敦賀陽一郎 中野敏男 南 潤珍 西岡あかね 沼野恭子 野本京子 花薗 悟 藤縄康弘 二木博史 水野善文 峰岸真琴 村尾誠一

◎ホネ・ノ・アル新書
【巻頭言】「新書」再発見に向けて  今福龍太 
【書評エッセイ】
生きうる社会の仕組みの学へ  西谷 修
内なる「日本」を問いかえす対話  米谷匡史 
ラポールと技術の先にあるもの  栗田博之 
旅の達人に学ぶ  受田宏之 
戦争の世界化に抗う思想  中山智香子
「生きられた歴史」の深みへ  今福龍太
生命を浮き彫りにする死の表象  久米順子
「もどかしさ」としての旅  桑田光平
聖書以前の景色を描く  今泉瑠衣子
民衆の力を見つめ直す  金子奈美
徹底的に思考したその半生を読む  篁 日向子
「連帯」の可能性を探る  神宮桃子

デザインから見た新書  桂川 潤
ホネ・ノ・アル新書小史 


【学長の読書日誌】
ささやかな歓びの記録  亀山郁夫

【フィールドノート──わたしの研究余話】
テクスト、書物、町  博多かおる
旅順の風、植民地博物館の夜  橋本雄一
野外調査と読書  中川 裕 

【わたしの読書道】
書物の記憶はつながっている  柳原孝敦
足もとからの読書  趙 義成
ことば、言語学、そして師  富盛伸夫 

【在学生がすすめる本】
わたしのイチオシ
留学生がすすめる「故郷の本」

【附属図書館トピックス】
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